COLUMN出張お役立ちコラム
【元駅員が見た!】新幹線の「出張不正精算」の手がかりとは?企業が取り組むべき抑止策を解説

出張における不適切な経費精算は、企業のコンプライアンスを揺るがす大きな問題です。
そこで今回、ピカパカ出張DX編集部がJR東海の元駅員さんへ独自インタビューを実施!
新幹線の改札窓口に長年立ち、現場の第一線で多くの手続きに対峙してきたプロの視点から、出張の不正精算につながる「もやっとするポイント」や、会社が行うべき不正防止策について詳しくお話を伺いました。
この記事でわかること
- ✔ 元駅員が見た出張の不正精算の糸口
- ✔ 不正精算を防ぐために会社ができる対策
目次
- ▶ 元駅員がもやっ?とする、出張の不正精算の糸口
- ▶ 出張の不正精算を防ぐ一番の方法は?
- ▶ 個人のEX予約と、法人サービスは何が違うか?
- ▶ EX予約の運用ルールを決めて不正を防止する
- ▶ エクスプレス予約法人サービス×ピカパカ出張DXで一括後払い&不正を抑止
- ▶ よくある質問
- ▶ 新幹線に不正乗車をしてしまうと
- ▶ まとめ
元駅員がもやっ?とする、出張の不正精算の糸口

駅窓口の現場では、不自然なきっぷの購入や変更手続きに対して駅員が「もやっ?」と感じる場面があります。これらは出張の不正精算への糸口になっているケースがあります。代表的なパターンは以下の通りです。
- ① きっぷを購入して領収書を入手後に払戻し きっぷを購入した際、領収書を発行・保管しておき、その後きっぷ自体は払戻して払戻金を横領。会社へはカラ出張(または不必要な交通費)をそのまま申請するパターンです。
- ② 高額な席・区間の領収書を入手後に割安商品へ変更 指定席やグリーン席を購入して領収書を発行した後、自由席や割引商品、短い区間へ変更して乗車。差額の返金額を横領し、会社へは変更前の虚偽の行程で申請する手口です。
- ③ 輸送障害(遅延)時の払戻金を申告せず横領 新幹線が大きく遅延した際などに発生する特急料金等の払戻金(現金)を窓口で受領しながら、会社へは払戻しがあったことを申告せずに個人で着服してしまう事例です。
元駅員Aさん
領収書を発行していたのに、購入から時間を置かずに払戻しされたり、割安なきっぷへ変更されたりすると、規定上お断りはできませんが、駅員としては「もやっ?」となりますね。
なお、輸送障害時に払戻しがあった場合は、ご要望に応じて計算書をお渡ししています。
出張の不正精算を防ぐ一番の方法は?
出張者の不正精算を防ぐために、企業の管理部門が取るべき最も確実な対策は、物理的に不正ができない仕組み作りです。
JR東海の「エクスプレス予約法人サービス」を利用する

東海道・山陽・九州新幹線を利用する出張が多い企業であれば、JR東海の「エクスプレス予約法人サービス」の活用が非常に有効です。
- ① ICカードによるチケットレス乗車 個人のICカードに紐づけ、チケットレスで乗車ができます。紙のきっぷを発行しないため、きっぷを換金や払い戻しする不正が起きにくい状態を作れます。
- ➁ 利用履歴データの一元管理 「誰が・いつ・どの区間を予約し利用したか」がすべてデータに残ります。不正な払戻しやカラ出張の抑止に繋がります。
- ※エクスプレス予約法人サービス入会には、入会条件及びクレジットカード会社((株)ジェーシービー)の与信審査があります。
- ③ 変更が直前まで何度でも手数料無料 出発前であれば変更が何度でも行えます。急なスケジュール変更にも柔軟に対応でき、出張者の利便性も大きく向上します。
元駅員Aさん
不自然な精算や変更は主に紙のきっぷで起こりやすくなります。企業としてできることは、紙のきっぷを原則禁止とし、エクスプレス予約などのチケットレスサービスを利用することです。
既に個人のエクスプレス予約を使って頂いてる方は多くいますが、法人サービスへ移行することで多くのメリットがあります。
個人のEX予約と、法人サービスは何が違うか?

現在新幹線のおおよそ6割はチケットレス予約、残り4割がきっぷ利用という状況で、既に個人でEX予約(スマートEX・エクスプレス予約)を使っている出張者は多くいます。
しかし、個人のEX予約アカウントを使った出張精算には、不正精算を許してしまう抜け穴が存在します。
個人のEX予約でなぜ不適切な精算ができてしまうのか理由を解説します。
| 区分 | 個人のEX予約 | 法人サービス |
|---|---|---|
| 不正精算・キャンセル |
✕
手元に領収書を残してキャンセル・払い戻しが可能 |
〇
返金は会社へ直接されるため現金の入手は不可 |
| 変更・利用履歴 |
✕
会社側は履歴が見えない(追跡不可) |
〇
社員の予約・乗車・変更状況が管理できる |
| 精算業務 |
✕
領収書提出とチェックが必要 |
〇
立替精算がなくなる。領収書の確認不要 |
【個人のEX予約】不適切な精算ができてしまう理由
社員個人のアカウントで予約、決済を行うと以下のような不自然な精算を見抜くことができません。
- ① 領収書の発行後に「キャンセル」ができる 個人のEX予約では、WEBやアプリ上で簡単に領収書PDFを発行できます。社員が領収書を発行・印刷した後に予約をキャンセル(払い戻し)して、会社には発行済みの領収書を出して交通費を請求するという不正精算が容易にできてしまいます。
- ② 変更や払い戻し履歴が会社に見えない 「指定席を予約した領収書」を提出しておきながら、直前で「自由席」や安い時間帯に変更して差額を受け取るといった行為が可能です。会社側には個人のアカウント画面やクレジットカード明細を見る権限がないため、実際の乗車履歴や変更履歴を追跡できません。
【法人サービス】不正精算を防げる理由
これに対し、企業が契約するエクスプレス予約法人サービスを導入すると以下のようなメリットがあります。
- ① 会社一括決済により「立替精算」がなくなる 代金は個人のカードではなく会社の一括精算となります。仮にWEB上でキャンセル処理を行っても、返金は会社の口座・カードに戻るため、個人が窓口で払い戻し、現金を入手することができなくなります。
- ② 会社が「全社員の利用履歴」を一元管理・可視化できる 管理画面から「誰が・いつ・どの区間を・いくらで予約し、実際に乗車したか」というデータが確認できます。予約の変更履歴やキャンセル履歴もすべてログに残るため、虚偽の申請やデータの改ざんが判明しやすくなります。
- ③ 領収書チェックや手動の照合作業が不要になる 社員が領収書を発行して提出する精算プロセス自体がなくなるため、領収書を使った不適切精算のリスクが減ります。管理部門にとっても、手動での確認作業がなくなり、ガバナンス強化と大幅な業務効率化を同時に実現できます。
元駅員Aさん
ただチケットレスにすれば良いということではなく、法人サービスを利用することで、企業が社員の予約や利用状況を常に管理している、見ているという状況を作ることで、不正精算の抑止に繋がります。
EX予約の運用ルールを決めて不正を防止する
エクスプレス予約法人サービスを導入したからといって、完全に放置していては思わぬ抜け穴が残ります。
実は、エクスプレス予約法人サービスであっても、紙のきっぷに引き換えてしまうと管理の目が届きにくくなるケースが存在するのです。
防ぐためには、会社のルールとして事前に以下のように定めておくことが重要です。
- ① 原則、紙のきっぷへの引き換えは禁止 「受け取りコードを発行し紙のきっぷに変える行為を会社として許さない運用」にし、原則としてICカード利用によるチケットレス乗車を義務付けます。
- ② 例外的に発券が必要な場合は「事前相談・申請制」にする 機器トラブルなど、どうしても紙のきっぷに引き換える必要がある場合は、事前に総務や管理部門へ相談・申請を行わせる運用にします。
元駅員Aさん
どうしても紙のきっぷを使う場合には、「使用済みの紙のきっぷ」を持ち帰り提出させるルールがおすすめです。駅員はお申し出により、きっぷに再利用できない処理を行いお渡ししています。
エクスプレス予約法人サービス×ピカパカ出張DXで一括後払い&不正を抑止
管理部門の精算負担を劇的に減らし、ガバナンスを強固にするなら、出張管理システム「ピカパカ出張DX」がおすすめです。

「ピカパカ出張DX」を「エクスプレス予約法人サービス」の精算委託に指定する3つのメリット
ピカパカ出張DXは「エクスプレス予約法人サービス」の精算委託会社です。精算業務をピカパカ出張DXに委託すると以下のようなメリットがあります。
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- ① 新幹線・航空券・ホテル代を「1つの請求書で後払い」 エクスプレス予約法人サービスによる新幹線だけでなく、JAL・ANAなどの航空券、全国のホテル宿泊費もすべてまとめて、ピカパカ出張DXからの月1回の請求書による一括後払いに一本化できます。支払い、精算業務の効率化になります。
- ② 新幹線の予約状況がピカパカ出張DX上で把握できる ピカパカ出張DXの管理画面で、新幹線の予約状況を確認できます。会社が予約状況を把握できるという状況をつくることで不正精算を抑止することができます。
- ③ 年会費なし、おトクな会員価格 ピカパカ出張DXで対応可能なプラン※は、年会費不要、クレジットカードの発行なく、1年中いつでもおトクな会員価格で指定席を利用可能です。※ピカパカ出張DXで対応可能なプランは、E予約専用とE予約専用ライトの2つのプランです。詳しくは以下あわせて読みたいをご覧ください。
よくある質問
A. 社員からの反発を防ぎ、社内提案(上申)をスムーズに通すには、「管理部門のコンプライアンス強化」と「社員側のメリット」をセットで提示することが最も効果的です。
・高額な立替精算がなくなる
・出張後の経費精算手続きがラクになる
・操作方法は変わらない
一斉に切り替えではなく、まずは「出張頻度の高い部署」や「管理部門」から先行して使用してみるのも一つの手です。
A. 従来の「領収書の原本提出」を必須とする規程がある場合は、「出張管理システム上の予約・利用履歴データをもって領収書に代える」という旨の記述に変更することをおすすめします。
新幹線に不正乗車をしてしまうと

元駅員Aさん
ごく一部ですが、中にはきっぷをなくしたと言い張るなど、鉄道会社に対する直接的な「不正乗車」を行ってしまう方もいました。
出張費の精算不正にとどまらず、鉄道会社に対して不正乗車を行った場合、法的な罰則や企業側の社会的信用失墜というさらに大きなトラブルに直結します。
請求される金額(運賃・割増金)
- 3倍の支払い(運賃+割増金) 旅客営業規則に基づき、乗車した区間の正規運賃・料金と、その2倍に相当する割増金を合わせた合計3倍の金額を支払う必要があります。
【参考】JR旅客営業規則(抜粋)第264条(乗車券の無札及び不正使用の旅客に対する旅客運賃・増運賃の収受)
旅客が、次の各号の1に該当する場合は、当該旅客の乗車駅からの区間に対する普通旅客運賃と、その2倍に相当する額の増運賃とをあわせ収受する。
※第267条により急行券・特別車両券(特急料金・グリーン料金等)にも本規定が準用されます。
刑事罰と法的責任・企業リスク
- ① 鉄道営業法違反や詐欺罪の適用 鉄道営業法違反(2万円以下の罰金または科料)に加え、悪質と判断された場合は刑法上の詐欺罪(10年以下の懲役)が適用される可能性があります。
- ② 企業の信用失墜につながるケースも 不正乗車で警察へ引き渡された場合、所属企業への連絡や事件化により、企業自体の社会的信用失墜へつながる重大なリスクがあります。
元駅員Aさん
やましい気持ちがある方は、目線を外したり説明が二転三転するなど、言動や不自然な空気感が一瞬で伝わってきます。万が一の事態が起きる前に、企業側が仕組みで不正乗車のモトをつくらない環境を整えることが必要です。
まとめ
出張管理において重要なのは、社員のモラルに頼るのではなく、仕組みで不正精算を起こさせないこと、そして仕組みで不正乗車のモトをつくらないことです。
管理部門としては、「エクスプレス予約法人サービス」や「ピカパカ出張DX」を活用し、不適切な精算が発生しにくい透明性の高い環境を構築していきましょう。

