COLUMN出張お役立ちコラム
【2026年】出張規程の見直しは必要?旅費法改正と物価高への対応方法を徹底解説

「これまでの出張ルール、今の時代に合っていますか?」
「出張規程の見直し」は、単なるルール変更ではありません。従業員の不満を解消し、管理部門のムダな工数を削る「攻めの業務改革」です。この記事ではなぜ今出張規程を見直すべきか?どうやって見直せばいいかを解説していきます。
この記事でわかること
- 出張規程の見直しが必要な背景
- 出張規程に記載すべき必須項目
- 規程改定で押さえるべきポイント
- システムを活用した効率的な運用法
目次
- 01. なぜ今出張規程を見直すべきか
- 02. そもそも出張規程には何が記載されているべき?
- 03. 出張規程を見直す4つのポイント
- 04. 出張手配・管理をラクにする出張管理システムとは
- 05. 出張規程見直しに関するよくある質問
- 06. まとめ
なぜ今出張規程を見直すべきか

時代や法律の変化に伴い、従来の出張規程では運用の限界が生じています。見直しが必要とされる主な背景は以下の4点です。
| 見直しの要因 | 課題と見直しの方向性 |
|---|---|
| 旅費法が改正された | 定額支給から「上限付き実費精算」への移行を推進 |
| 立替精算の廃止 | 個人負担を解消するため「法人一括後払い」へ変更 |
| 物価高・円安に対応 | ホテル代高騰に対応するため都市別の上限額へ再設定 |
| デジタル化推進 | 紙領収書の運用をやめ、システム連携でペーパーレス化 |
2025年施行「旅費法改正」
国家公務員を対象とした「旅費法」が2025年に改正されました。この改正の大きなポイントは、今まで宿泊費などは1日〇円という「定額支給」だったものから「上限付きの実費支給」への移行です。定額支給は精算が簡単な反面、出張コストの削減をする機会を失っています。定額支給をまだ行っている企業は公的な基準が変わった今、実費支給に変更する最大のチャンスと言えます。
立替精算をなくす
「旅費法改正」では職員の出張費の立て替えを解消するため、「企業や組織が旅行代理店、クレジットカード会社などへ直接代金を支払う」ことを推進することになりました。 法人カードや出張管理システムの活用が、今や運用の前提 となっています。
物価高、円安に対応する
近年の深刻な物価高騰により、数年前に決めた宿泊上限額では、主要都市でのホテル予約が困難になっています。出張者が自費負担なく、業務に集中できる快適な宿を選定できるように、現状の相場に合わせた金額設定の再構築が必要です。
アナログからデジタル化へ
インボイス制度や電子帳簿保存法への対応を含め、出張精算を紙の領収書をベースとしたアナログな業務のままでは限界があります。規程の見直しを通じて、ペーパーレス化を推進し、管理部門の事務工数を大幅に削減する必要があります。
そもそも出張規程には何が記載されているべき?

出張規程の見直しをする際の始めのステップとして、まずは出張規程には何を記載するべきかを理解し、自社の規程に抜け漏れがないかを確認しましょう。
1.総則
総則では、その規程が「誰に」「どのような場合」に適用されるかを明確にします。
規定例:
- ● 適用範囲:全社員や役員へ適用
- ● 出張の定義:片道100km以上等
2.旅費・日当の金額
交通費や宿泊費などの旅費や日当の金額は、規程の中で最も注目される項目です。役職に応じた利用クラス分けや、実費精算なのか定額支給なのかを明確にし、従業員が迷うことなく手配や精算を行えるよう、具体的な金額や条件を明記します。
規定例:
- ● 交通費:グリーン車利用の基準等
- ● 宿泊費:役職や地域別の上限額
- ● 日当:定額の手当支給額
- ● その他:通信費などの諸費用
3.出張の申請・精算方法
出張の「前後」の業務フローを定めます。
規定例:
- ● 事前申請:出発3日前までの承認
- ● 事後精算:帰着後5日以内の精算
4.特例・その他の事項
長期出張やトラブル・災害時などのイレギュラーな事項も記載をしましょう。出張規程は単なる旅費の精算ルールではなく、有事の際の「行動指針」と「費用の負担区分」を明確にしておくのが理想です。
規定例:
- ● 長期滞在:31日目以降の減額率
- ● 有事対応:中断命令の権限者指定
出張規程を見直す4つのポイント

出張規程の見直しを成功させるためには、現状のルールが出張者と管理部門の双方にとって最適であるか多角的に検証することが重要です。重点的に見直すべき4つのポイントを整理して解説します。
見直しの重要4ポイント
- 出張中の労働時間
- 旅費・日当・宿泊費
- 出張の手配・精算方法
- コンプライアンス
1. 出張中の労働時間の見直し
出張は「みなし労働」として一律処理されがちですが、実態の見えにくい出張先こそ、近年の働き方改革に伴う法整備により、これまで以上に厳格な労働時間管理が求められています。
勤務間インターバル制度
「勤務間インターバル」制度とは、 1日の勤務終了後、翌日の勤務開始までの間に、一定時間以上の休息時間(インターバル)を設ける ことで、働く方の生活時間や睡眠時間を確保するものです。出張時は、深夜帰宅や早朝出発が発生し、休息時間が取りにくいことがあるため、規程には「休息時間が確保できない場合は翌日の始業を繰り下げる」といった具体的な救済措置を明記しましょう。
労働時間の区別
「移動時間は労働時間か?」会社として明確な基準(業務指示の有無など)を設ける必要があります。一般的に、単なる移動は労働時間に含まれませんが、以下のようなケースでは労働時間とみなされる可能性が高まります。
- ● 移動中の明確な指示:メール対応の命令等
- ● 特殊な管理義務:機密物品の運搬等
規程の見直しでは、あらかじめ「移動中は原則として自由利用を保障し、業務指示を行わない」ことを明文化するか、やむを得ず業務を行う場合の報告・承認フローを確立しておく必要があります。
2. 旅費・日当・宿泊費の見直し(相場の把握)
数年前から据え置かれたままの金額設定は、現在の物価高騰や円安の影響により、実態と大きく乖離している可能性があります。従業員に過度な負担を強いないためにも、「今の相場」に合わせた柔軟な見直しが必要です。
宿泊費の見直し
東京、大阪、福岡といった主要都市では、インバウンド需要の増加や人件費高騰により、ホテル料金が上昇しています。地域にかかわらず一律の上限を設けるのではなく、「都市別」の基準を設けるのが今のスタンダードです。
また、大規模イベントや展示会、繁忙期には通常料金の数倍に跳ね上がることも珍しくありません。「承認を得ることで上限を超えた実費精算を認める」といった繁忙期の例外規定を設けることもおすすめです。
出張日当の見直し
出張日当は食事代や移動中の雑費を補う目的で支給されます。しかし、外食費も大幅に値上がりしている今、 従来通りの日当では食費をカバーしきれない ケースが増えています。日当も数千円単位でのベースアップを検討する必要があります。
交通費の見直し
航空機や新幹線の利用クラスについても見直しが必要です。従来は「役職」のみでグリーン車やビジネスクラスの利用を制限するのが一般的でしたが、最近では「移動距離や時間」も考慮する企業が増えています。
例えば、「片道〇km以上の長距離移動や、〇時間を超えるフライトの場合は上位クラスの利用を認める」といった基準を設けましょう。
3. 出張の手配・精算方法の見直し
精算業務は、出張者にとっても管理部門にとっても手間のかかる作業です。規程見直しにおいて、目指すべきゴールは「立替精算を無くす」ことです。
個人カードや現金による立て替えは、従業員の経済的負担になるだけでなく、領収書の紛失リスクや手入力による事務ミスを引き起こします。法人カードや出張管理システムを規程の運用ルールに組み込むことで、会社への一括請求(後払い)へとシフトさせます。これにより、経理担当者の照合作業が削減され、従業員は本来の業務に集中できる環境が整います。
4. コンプライアンスの見直し
現在は、予測困難な自然災害や感染症、さらには海外情勢の変動など、出張に伴うリスクが多様化しています。規程の見直しにおいては、単なる旅費の精算ルールを超え、以下のような「有事の行動指針」を具体化させる必要があります。
緊急連絡網と安否確認フロー
災害発生時に「誰が・どこに・どのような状態でいるか」を即座に把握できるフローを定めます。出張者からの報告義務だけでなく、会社側から一斉に安否を確認する手段を規程化します。
情報セキュリティの徹底
出張先でのPCやデータの紛失・盗難は、重大なコンプライアンス違反に繋がります。公共Wi-Fiの利用制限や、デバイス紛失時の報告ルートなど、出張中のIT資産管理ルールを改めて周知・規程化することが不可欠です。不測の事態における費用負担の明記
交通機関の麻痺による延泊や、急病・事故による治療費、あるいは家族が現地へ駆けつける際の費用など、緊急時に発生した追加費用の会社負担範囲を明確にします。
監修者:勝間
これらの体制を整えることは、従業員の心理的な安心感を生むだけでなく、「従業員を大切にする企業」としての社会的信頼を高めることにも直結します。
出張手配・管理をラクにする出張管理システムとは
規程を見直す際、出張手配、管理方法も見直しませんか?
「社員が出張費を立て替えている」「領収書や精算書類の処理に時間がかかっている」場合は、出張手配・出張管理システムの導入をおすすめします。ピカパカ出張DXなら、規程の遵守と業務効率化を同時に実現できます。

立替精算をなくせる
飛行機やホテル、新幹線などの予約がすべて法人一括請求にまとまります。従業員の立替も領収書の提出も不要になり、精算ミスや不正の心配がありません。
旅費規程に沿った予約のみを自動制御
システム上で。検索時に規程の範囲内の金額しか表示させない設定が可能です(国内宿泊)。規程を超えた予約や差し戻し、承認者のチェック工数が激減します 。
経費精算システムと連携
出張実績を、楽楽精算、Concur、Money Forwardなど主要な精算システムとデータ連携が可能です。予約データがそのまま経費データとして流れるため、入力の手間が減り、管理部門の工数を削減することができます。
出張規程見直しに関するよくある質問
Q1. 出張規程の改定に社員の同意は必要ですか?
出張規程は就業規則の一部とみなされるため、不利益変更(手当の大幅減額等)に該当する場合は不利益変更の合理的な理由の説明や意見聴取が必要です。実費精算化や上限額の引き上げなど実態に合わせた変更であればスムーズに改定可能です。
Q2. 宿泊費上限を超えた場合の申請ルールはどう設定すべきですか?
繁忙期や都市部での急なホテル高騰に備過度な上限超過を防ぐため「事前承認制」を明記することが基本です。理由書とともに上長または管理部門の承認を得ることで超過実費の精算を認める特例条文を用意しておくと現場が混乱しません。
Q3. 日帰り出張の日当を廃止しても問題はありませんか?
法的には日当支給の義務はないため廃止自体は問題ありません。2025年の改正旅費法でも国家公務員の日帰り日当は原則廃止されました。ただし社員のモチベーション維持や実費負担の考慮が必要なため実態に応じた見直しが必要です。
Q4. 規程を改定しても社員がルールを守らない場合の対策は?
規程の周知徹底だけでは人間の確認漏れを防ぐことは困難です。出張管理システム(BTM)を導入し規程上限を超える選択肢を予約画面で非表示にするなど手配の仕組み自体をシステムで自動制御することが最も確実な対策となります。
まとめ
出張規程の見直しは、単なるルール変更ではなく、「コスト管理の適正化」と「働き方改革」を同時に進めるための攻めの施策です。物価高や法改正という外部要因を、組織改善の追い風にしましょう。
管理の手間を最小限にしつつ、規程に沿った運用を徹底したいとお考えなら、ぜひピカパカ出張DXのご利用をご検討ください。導入費用0円で、最短1週間からご利用いただけます。


